先日、縁起だるま発祥の寺、少林山達磨寺へ行ってきました。
道路ではずいぶんと鼻の高い達磨がお出迎え。鳥好きとしてはなんとなく、くちばしに見えてしまいすね。
鼻の高い達磨の看板を曲がると、立派な門がありました。
ここまで五キロも歩いてきた身としては
ちらっと覗く階段が長いのかどうかが問題です。
階段を上る前に門の脇に興味深い看板を発見。
どうやら達磨寺には世界的建築家のブルーノタウトが一時期暮らしてそう。
そのタウトが散策していた場所が「タウトの思惟の径」として
整備されていて10のチェックポイントがあるというので回ってみることにしました。
タウトの思惟の径の一つ目は大石段。
大石段というだけあって、結構長い石段。
これは疲れ切った足にきますね。
二つ目は大石段を上りきったところにある鐘楼。
招福の鐘という名がついているようです。
石段の最後でこの鐘の下をくぐるようになっていて、
今まで見たことないタイプでした。
石段の下から渡り廊下のようなものは見えていたのですが、まさか鐘だったとは。
境内を回っている最中、なんどもこの鐘の音を聞きました。
三つ目は放生池。
それほど大きくない池ですが、多くのコイが泳いでいます。
お寺のコイはどこも食い意地が張っています。
少し近づいただけでエサがもらえると勘違いして
一気に集まってきました。
途中でこんなお知らせを発見。
達磨寺では毎朝5時から坐禅会を行っているとのこと。
自由参加のようなので近くに住んでいたらぜひ参加してみたかったです。
四つ目は講堂前。
無門会坐禅道場とありますが、どうやら先ほどの座禅会の場所ではないよう。
五つ目は洗心亭。
この洗心亭がブルーノ・タウトの暮らしていたところだそうです。
日本らしい質素な佇まいの素晴らしい住居でした。
六つ目は百庚申。
庚申信仰では、60日に一度の庚申の日に、体の中にいる虫が
宿主が寝ている間に帝釈天にその人の罪を報告し、
報告されると寿命が縮むということから、その日は
寝ないで過ごしたそうです。
そして庚申の年の庚申の日に塔を建てて供養したとのこと。
体の中に虫がいるだけでもいやですが、
さらにその虫が悪事を帝釈天に報告するなどたまったものじゃないですね。
七つ目は観音堂。
この観音堂、300年前の開創当時のままだそうです。
日本の建築物の丈夫さを改めて実感しました。
八つ目は達磨寺の本堂にあたる霊符堂。
達磨寺の名の通り、両脇には多くの達磨が。
霊符堂の隣にはひときわ大きな達磨もいました。
達磨にもそれぞれいろいろな表情があって面白いです。
達磨寺らしく絵馬も達磨仕様。
個人的には青い達磨絵馬が好みです。
九つ目は浅間山遠望。
チェックポイントの周りは木に囲まれてこんな感じでした。
チェックポイントではありませんが代わりに古墳を発見。
地滑り対策の工事の際に発掘された少林山2号古墳を
移築し、復元したものだそうです。
そしてタウトの思惟の径の最後は瑞雲閣。
先ほどの坐禅会はここの2階にある座禅堂で行われるよう。
この瑞雲閣、元々は前橋城の女官部屋を移築した建物だったそうです。
達磨を見る程度と、思って訪れた達磨寺でしたが、
タウトの思惟の径や、古墳など、想像以上に見どころ満載の場所でした。
何か縁起の良いことがあったときはここの達磨を手に入れたいと思います。